中学受験で偏差値50は平均的な学力ではない
高校受験や大学受験しか経験したことがない親にとって偏差値40というとデキが悪い成績というイメージがあるかもしれません。
確かに、高校受験や大学受験で偏差値40となると、真ん中よりも下の成績になるので、学力が高いとはいえません。
ただし、これは受験する人が多い高校受験、大学受験だからこその考え方です。
偏差値40でも学力が高いのが中学受験
中学受験では偏差値40といっても、その学校の学力が低いレベルにあるわけではありません。
偏差値というのは、母集団の中の相対的な位置を示した指標です。
母集団というと堅苦しい言い方ですが、テストを受けた人全体という意味です。
この母集団が中学受験と高校、大学受験では決定的に異なります。
中学受験をする小学生は、増えてきているとは言えまだ少数派です。
一方、高校受験はほぼすべての中学生が受けます。
中学受験の偏差値というのは、この少数派の中学受験をする小学生の中での位置を表したものです。つまり、中学受験をしない人は偏差値を計算するときの対象になっていません。
一般的に成績が優秀な子のほうが中学受験をする傾向にあるので、成績が優秀な子が多い母集団をもとに偏差値が算出されています。
このため偏差値40といっても、あくまで中学受験をする子の中では、成績が真ん中より下というだけです。すべての小学生の中で成績が真ん中より下というわけではありません。
ここを正しく理解していないと、そもそも偏差値40の中学を受験する必要があるのか?といった間違った考え方を持ってしまうので気をつけてください。